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HighCorの考えたこと

人材会社3年目による読書感想、節約/稼ぐ情報、広島カープ等の雑記です。

社員全員「創って、作って、売る」!「V字回復の経営」を生むには

読書感想
今回は変革を目指す企業の経営層がどのように組織を動かしていくかに焦点を当てた
ビジネス小説「V字回復の経営」(著:三枝匡 出版:日本経済新聞社)を取り上げます。

 

著者の三枝氏はスタンフォードGSB卒×ボストン・コンサルティング・グループ出身です。工業機械部品の企業ミスミグループを立て直した立役者として有名です。

小説という体裁は取っているものの、随所に著者の経営コンサルタントとしての視点での示唆が見られ、ケーススタディとしてもリアリティあふれる内容で学ぶ点が多かったです。ネット上ではコマツ産業機械がモデルだと言われています。

今回は、企業を変革するために経営層が何をしたか、何が重要なのかに焦点を当てたいと思います。
■目次

 

 

1.社員全員が「創って、作って、売る」を意識できているか

組織を変革する上でインパクトが大きいと自分が感じたのは、
「社員全員が商売の基本サイクルを意識できている状態にする」ということです。

 商売の基本サイクルとは、「創って、作って、売る」すなわち「開発→生産→販売→顧客」のサイクルのことです。

実際にミスミグループ本社では、商売の基本サイクルを自社の強みとして掲げています。
シンプルな理なのですが、顧客の要望に対して、競合よりも迅速に効率よく組織として応えられれば、自然とビジネスで勝てるはずです。
この理を実行するための組織戦略として、各々の機能の強みを発揮させる機能性組織があります。
うまく機能しないと、販売部(営業部)、生産部、開発部と組織が顧客から離れていき、
商売の基本サイクルへの意識は薄れ、このサイクルが遅れがちになるという弊害が生じることがあります
本書のケースでは、開発部・生産部・営業部のそれぞれがすべての製品を担当するため、ひとつの製品のサイクルが迅速に効率よく回せていませんでした。
5つの製品群に分けてビジネスユニットを作り、そのユニット内に開発・生産・営業部隊を置き、顧客の要望に迅速に対応できる体制を整え商売の基本サイクルをよく回せる状態を実現しました。

 

2.顧客への価値提供という全体像を意識できているか

製造業だけでなく、人材マッチングや結婚(恋愛)マッチング、家庭教師マッチング等の無形のマッチングビジネスではどうでしょうか?
無形のマッチングビジネスにおける「開発→生産→販売→顧客」の考え方のひとつとして「企画によるサービス開発→カスタマー(主に個人)側営業によってカスタマーを掴む→クライアント(主に法人)側営業によって紹介→クライアント企業とマッチング」と捉えることが出来ると思います。

自分はこの捉え方をすることで1つの示唆を得ました。
それは、どんな業態であれ、「商売の基本サイクルを迅速に効率よく回せる組織になっているか」をチェックできるということです。

組織としてクライアント(法人顧客)のニーズなどの情報はカスタマー側営業に連携されているのか?顧客に届く情報の質やスピードを意識できる構造になっているか?などを考えてみてください。

今回、本書を読み、このような発想を得て、クライアント側・カスタマー側のように自分の組織の世界だけで物事を見て考えるのではなく、顧客への価値提供という全体像を意識できることが重要であると考えました。
 
「創って、作って、売る」というのは、ビジネスで当たり前のようではありますが、意外に疎かにしてしまうことに気づきました。
試しに皆さんの業界でも「創って、作って、売る」ができているかを確認してみるのはいかがでしょうか。意外なところで業務効率化の糸口がみつかるかもしれません。