HighCorの考えたこと

起業を目指す人材会社5年目によるビジネス書感想、節約/稼ぐ情報、広島カープ等の雑記ブログ

ジョン・コッター「企業変革力」を高める8つのプロセス。中でも短期的成果を「見せる」重要性。

今回は組織の「変革力」についての書籍を紹介します。
ハーバード・ビジネス・スクール名誉教授でリーダーシップ論の世界的権威のジョン・P・コッター著の「企業変革力」(訳:梅津 祐良 出版:日経BP社)です。
企業変革力

企業変革力

 

 人間は本能的に「変化」を嫌います。合理性よりも習慣を優先させます。なので、変革を成功させるには、反発少なく、前向きな意見を増やすようなプロセスを踏む必要があります。

 「企業変革力」を高める8つのプロセス

本書では、変革を成功させる8つのプロセスを紹介しています。

1)危機感を植えつける
2)変革推進をガイドするチームを作る
3)変革のビジョンと戦略を作る
4)ビジョンを周知徹底する
5)多数の参加者の自発的取り組みを促す
6)短期的な成果を生む
7)前進を確認し、次の変革を起す
8)新しい方法を企業文化に定着する 

短期的成果を「見せる」重要性

僕が注目した点は『6) 短期的な成果を生む』ことの必要性です。
僕の中では、変革は一朝一夕で行われるものではなく、1年や3年、10年といった長期スパンで行われるイメージがありました。
成果がすぐ現れるものではないので、つい短期的成果を軽視しがちでした。
しかし、組織を変革する際には、この短期的成果が重要になってくるのです。
 
短期的成果は、批判勢力や変革反対者の勢いを削ぎ、経営幹部を味方につけ、変革の勢いを維持・加速させます。
逆に短期的な成果がなければ、批判勢力のみならず、味方につけておくべき中間層や経営幹部層までもが反対派に回ることすらあるのです。
 
以下のようなことがあると変革はさらに加速します。
①変革の効果によるものだと実感できる
②具体的で文句のつけられない成果を出す

なので、変革を加速させるため、上記のようなことが起きるように設計する必要があります。いい意味で、たまたま成功したのではなく、計算したとおりのことが起きているように「見せる」ことも大切なのです。
 
がむしゃらに変革しようとしても、元に戻そうとする力によって元に戻ってしまいます。しっかりと変革のための計画を立て、周囲が変革に正の力を与えてくれるように、地道に進めていく必要があります。

生産性を向上させるため、生き残るため、組織は変革を必要とするタイミングがあります。そのときに自分が合理性でなく習慣に基づいた判断をする既存の勢力にはなりたくないです。
社会、組織構成員のことを考えた時に変革した方が為になると思えたら、それを選び、変革を進められる人間になりたいですね。

「時間がない!」から抜け出すスケジュールの立て方8ポイント

本日は、「時間がない!」から抜け出すちょっとした方法―“1日1習慣”であなたの仕事が変わる!の第1章の「スケジュールを立てる」からポイントを8つ列挙します。

「時間がない! 」から抜け出すちょっとした方法 ――“1日1習慣

「時間がない! 」から抜け出すちょっとした方法 ――“1日1習慣"であなたの仕事が変わる!

 

「時間がない」から抜け出すスケジュールを立てる8ポイント

この本はポイントが簡潔にまとまっているので、すっと入ってきます。

1.スケジュール帳をアポの備忘録で終わらせない

→備忘録ではなく、どう動くか考えた「行動表」であるべき。

2.始めの時間でなく、終わりの時間を決める

→終わりの時間を決めると、始める時間を逆算する。この時間の見積もりが大切。

3.アポの日時は自分が決めて指定する

→自分の都合のいい日時を伝える。自分の時間は自分でコントロールする。

4.アクシデントや遅れを吸収できる予定を用意する

→バッファーを持つことでゆとりを持って対応できる。

5.仕事の量は、与えられた時間をすべて満たすまで膨張する

→作業時間は予測より少し短いくらいに設定すると、締切に向けて集中する。
バッファーはあくまでも「休憩」や「他の作業」のように別時間として確保する。

6.締め切りを1日前に設定して、「寝かせる時間」を持つ

→締切の1日前に仕上げ、当日は見直しに徹する。新たなアイデアが出てきたり、質が上がる。

7.人の時間を借りると自分の時間は増える

→組織としての生産性を上げるように、人に依頼する。ただし、依頼するには、計画力・コミュニケーション力・マニュアル力がないとできないので身につける。

8.一定のペースで走って仕事の渋滞を避ける

→経費清算、ホウ・レン・ソウ、健康生活等は溜め込まず、毎日一定のペースでやる。

いかがだったでしょうか?
僕は人材営業をやっていたときは、時間が無さ過ぎて死にそうになっていました。
なので、時間短縮系の本を読み漁って実践していました。
結構、上記の8つは実行して改善しました。

5はいわゆる「締め切り効果」というやつだと思いますが、本当にそうです。
自分で締め切りを作っても伸びてしまう人は、誰か他人を間にはさむと良いと思います。
○○さんに何時までにメールで送る、みたいに約束していると遅れられないので効果高いです。

僕はいつもハウツー本を読んでも苦手なものは抜けていったりしたので、これらをしっかり覚えるために日めくりカレンダーにしました。
時間が無いあなたもやってみて下さい。

というわけで、第1章の紹介をしてきました。
これ以降も、第2章 スピードアップを図る、第3章 時間泥棒を追い払う、第4章 「ひとり時間」を持つ という感じであなたの時間を生み出し、より価値の高いものへと昇華させてくれる内容になっています。
是非、ご自身で読んでみて下さい。

hy.hatenadiary.com

hy.hatenadiary.com

社員全員「創って、作って、売る」!「V字回復の経営」を生むには

今回は変革を目指す企業の経営層がどのように組織を動かしていくかに焦点を当てたビジネス小説「V字回復の経営」(著:三枝匡 出版:日本経済新聞社)を取り上げます。
三枝氏のビジネス小説4部作のうちの第3弾に当たります。
著者の三枝氏はスタンフォードGSB卒×ボストン・コンサルティング・グループ出身です。工業機械部品の企業ミスミグループを立て直した立役者として有名です。
自分と同じ部署にコンサル出身で三枝氏と一緒に仕事をした経験のある人がいるのですが、思考のキレと決断力はやはり他者と群を抜いて違ったようです。

自分はこの小説を読んで、他の小説にはないリアリティを感じました。
小説という体裁は取っているものの、随所に著者の経営コンサルタントとしての視点での示唆が見られ、ケーススタディとしてもリアリティあふれる内容で学ぶ点が多かったです。ネット上ではコマツ産業機械がモデルだと言われています。

因みにもう三枝匡さんご本人も明かしてるので良いと思いますが、「V字回復の経営」のモデルになった三枝匡さんがターンアラウンド(事業再生)のコンサルタントとして入っていたのはまさにこのKomtrax立ち上げ時期のコマツグループですよ。(@bishop_ring の Tweetより引用)

話としては、事業部長である黒岩の視点で描かれていることが多いです。
組織関係の力学、縄張り意識や責任の所在の無さといった停滞感のある大手日系企業にありがちな課題を持つ自社を、覚悟を持って改革していくといった筋です。

普通の小説にありがちなヒーローがその停滞感のある組織にハッパをかけて改革していくという話の展開ではありません。
まず黒岩は現場の話をじっくり聞き、どこにこの企業の課題の原因の根源があるのかを見極めるところから始めるのです。
そうです、この小説は三枝氏が自分がコンサルとして企業改革をした体験を基に書いています。
現実の企業を改革するに際して、どういう手順で何に気をつけて進めていけばいいのかということを事細かに記述してくれているのです。

この記事では、数ある企業を変革するためのポイントの中でも、経営層が社員全員の意識を統一させないといけない「商売の基本」に焦点を当てたいと思います。
■目次

1.社員全員が「創って、作って、売る」を意識できているか

組織を変革する上でインパクトが大きいと自分が感じたのは、社員全員が同じ目標に向かって行動できるような環境を作ることです。
そういう環境を作れないと、結局、組織の縄張り意識であったり、一個人の思惑の方が優先されたりと、組織としてとても非効率になりがちです。
逆にシンプルな目標はそれだけ社員が目標に対しコミットしやすいです。
そしてその目標が商売として理に適っていれば、それだけ企業の成功確率は高まります。
この小説で挙げられた目標は「社員全員が商売の基本サイクルを意識できている状態にする」ということです。
そして、商売の基本サイクルとは、「創って、作って、売る」すなわち「開発→生産→販売→顧客」のサイクルのことです(下図:本書参考)。f:id:HighCor:20180304201637j:plain

実際にミスミグループ本社では、商売の基本サイクルを自社の強みとして掲げています。
シンプルな理なのですが、顧客の要望に対して、競合よりも迅速に効率よく組織として応えられれば、自然とビジネスで勝てるはずです。
この理を実行するための組織戦略として、各々の機能の強みを発揮させる機能性組織があります。
うまく機能しないと、販売部(営業部)、生産部、開発部と組織が顧客から離れていき、
商売の基本サイクルへの意識は薄れ、このサイクルが遅れがちになるという弊害が生じることがあります
本書のケースでは、開発部・生産部・営業部のそれぞれがすべての製品を担当するため、ひとつの製品のサイクルが迅速に効率よく回せていませんでした。
5つの製品群に分けてビジネスユニットを作り、そのユニット内に開発・生産・営業部隊を置き、顧客の要望に迅速に対応できる体制を整え商売の基本サイクルをよく回せる状態を実現しました。 

2.顧客への価値提供という全体像を意識できているか

商売の基本サイクルを社員全員が意識していることの重要性ってなんだろう、ともう少し深く考えてみました。

社員全員が意識することで、スピード感を持って効率的に売上最大化に対するPDCAが回せることでしょうか。
それと同じことですが、さらに言い換えると、顧客への価値提供という全体像を意識して行動できることなのではないか、と思います。

「創って、作って、売る」という意識が無いと、「創る」「作る」「売る」がそれぞれバラバラに動きます。
その組織「ごと」に顧客に対する価値最大化を考え動き始めるのです。
顧客に対する価値最大化を考えるのならまだ良く、顧客と対峙しない組織は自組織へのメリット最大化に動くことすらありえます。
しかし、本当に重要なことは、自分の組織の世界だけで物事を見て顧客への価値提供を考えるのではなく組織の開発から販売、顧客への価値提供という全体像を意識して顧客への価値提供ができることであると思います。
しつこいですが、顧客が最終的に受け取った価値に着目したときに、全体最適になっているか考えるのです。

自分は企画職なので、「創る」に相当すると思います。
顧客からは最も遠い位置にいますが、もっともその意見を反映すべき立ち位置であることが今までの議論でわかりました。
従って、現場から顧客のニーズをいち早く教えてもらわないといけません。
自分が、その通り動けているだろうか?というのは自分への良い批判的視線になります。
以上2点自分がこの小説を読んで重要だと思った商売の基本サイクルに焦点を当てた論考になります。
皆さんの業界でも「創って、作って、売る」ができているかを確認してみると面白いかもしれません。
この小説はビジネスに大切なものを失ってしまっている企業に対し、それを取り戻すためのリアルに基づいた改革のノウハウがふんだんに詰まっています。
自分のまとめはそのほんの一部に過ぎません。
本当に参考になるのでこれから組織を改革する人には是非読んでもらいたいです。

合わせて読みたい

三枝氏の小説4部作の第2弾についても書いています。
「創って、作って、売る」を図示して、部下に戦略を伝えたりして、より実践的な内容になっています。

hy.hatenadiary.com

hy.hatenadiary.com

hy.hatenadiary.com

普通に生活費をクレジットカードで払ったら、マイルはどの位の期間で海外旅行できる程貯まるのか?【1人暮らし・2人暮らし(夫婦)】

最近、こんな記事が盛り上がりを見せていました。

www.ikedahayato.com


皆さんはクレジットカード使ってますか?
僕はずっと現金派だったのですが、2016年夏頃からクレジットカードに切り替えました。

その理由は簡単で、「マイルって意外に貯めやすい」ことに気づいたからです。

今まで銀行口座から引き落としにして、ポイントなんてまるで意識していなかった光熱費や通信費、さらには住宅費までマイルに換算できることを意識し始めたのです。
カードを二つ作って、奥さんと2人で一つのマイルを貯めているのですが、普通に使っていて、「2年間で2人が韓国に往復で旅行できる程度」に貯まると思います。ちょっと運が良く条件と当てはまると「グアムに旅行できる程度」にもなります。


1人が韓国往復するのに必要なマイルは12,000マイル、グアムは20,000マイルです。
グアムは韓国より1.7倍程度貯めないといけないのですね。

JAL国際線特典航空券 マイル早見表 - JALマイレージバンク


ただ、海外のビーチが好きな僕にとって、普段クレジットカードで支払いをするだけで、グアムに行けるのは魅力です。

f:id:HighCor:20170226132130j:plain

写真はミコノス島に行った際のもの

今回は普通の生活の中でクレジットカードを使うことで、どの位の期間でどこまで行けるのかを1人暮らし、2人暮らしを例に紹介します。
僕がJALマイレージを使っているのでJALで説明しますが、たぶんANAも似た感じだと思います。

目次

1.結論:1人暮らしは1年ちょいで韓国旅行・2人暮らしは2年で2人で中国旅行~グアム旅行

僕の計算だと、

1人だと年間10,200マイル、2人だと年間18,000マイル 貯まります。
1人だと韓国も厳しいですね。。。
17,000マイルで上海・北京・台北に行けます。
なので2人だと2年でここらに行けますね。

さらに運よく住宅関連費(家賃等)をカードで支払え、そのポイントをマイルに変えられる場合(下はオリコカードの例)は、
1人だと+2,300マイル、2人だと+4,600マイルです。
つまり1人だと年間12,500マイル、2人だと年間22,600マイル 貯まります。
1人でも毎年韓国に行けます!
2人だと、なんと2年に1回はグアムに行けるのです…!

これ、そんなに頑張らなくても到達しそうです。
逃す手はないと思います。
以下に説明します。

2.カードのマイルの比率を2倍にする

マイルは通常200円で1マイル貯まります。
しかし、年会費3,240円を払うことで、100円で1マイル貯まるようになります。
(JALカードショッピングマイル・プレミアムというオプションです。)

カードに3,000円も払うことは抵抗がありましたが、年間120万円使ったときに、12,000マイルになるのと6,000マイルになるのを考えると、3,000円は十分ペイします。

さらにここからは対象が限定的ですが、20代限定のカードも存在します。
あなたの考え方、価値観次第ですが、ちょっと上乗せするとリッチなサービスが受けられます。僕はこれに入りました。

以下のブログがわかりやすくまとまっているのでご参考に。

www.sukoshi-tanoshiku.com

3.生活費をすべてクレジットカード払いに

月々の固定費って馬鹿にならないです。
電気・ガス・水道・インターネット・携帯電話を月平均すると1人だと15,000~20,000円、2人だと25,000~35,000円程度でしょうか。
こちらは、毎月定期的に引き落とされるので、クレジットカードから引き落とされるように設定しておきましょう。

さらに食費がかかります。1人だと25,000円程度、2人だと40,000円程度になると思います。2人の場合、昼食が別になると思うので、運用の仕方に工夫が必要かもしれませんが、今回は気にせず進めます。

最後に、交際費や衣服、家具、趣味等への諸経費です。
これが意外にかさみます。
使わない人は使わないところかもしれませんが、ちょっとしゃれこみたい僕は使います。特にテーブルやソファといった家具は1回で10万超えることもあります。
趣味の自転車も奥さんに購入したりすると地味に上積みされます。。。
1人当たり年間約50万、月40,000円程度出ているのではないでしょうか。

まとめると、1人は月85,000円(年102万円=10,200マイル程)、2人は月150,000円(年180万円=18,000マイル程)をカードで支払え、マイルに換算できることになります。

4.住宅費がカード払い可能かチェックしよう

ここは運がいい場合ですが、運を引き寄せるための努力は怠ってはいけません。
毎月の固定費で1番大きいものはなんでしょう。
そう、住宅関連費です。
クレジットカードで家を購入できることもあるようですが、レアケースだと思うので、賃貸に限って話しましょう。(昔、タマホームの物件ではダイナースカードが使えたみたいです)

賃貸だと最近はクレジットカードが使えるケースが増えているそうです。
大家側も、クレジットの審査は通っているという信頼と確実にカード会社から支払われるという安心感、他の物件との差別化という観点から使うメリットを感じているようです。

実際、うちの賃貸はオリコが賃料のとりまとめをしています。
オリコカードは長瀬智也がCMをやっているので知っている人も多いと思います。
カードにいくつか種類があるのですが、ポイントを貯められるのはiB(iD×QUICKPay)という種類です(僕は最初にTHE POINTで作ったのですがこれはダメでした)。
オリコのポイントからマイルに換算するので、そのままマイルにはならないところに注意です。100円で2.5マイルです。

都市部だと、1人賃貸の場合は月5~10万円、2人だと10万~20万円ほどだと思います。
オリコの場合だと、1人月190マイル(年2,300マイル程)、2人月380マイル(年4,600マイル程)貯まる計算になります。

オリコのように別のポイントを間に挟まず、クレジットカードから直接マイルが貯められるケースもあります。その場合は1人年9,000マイル、2人年18,000マイル貯まるので、もう圧倒的なペースですね。。。

5.まとめ

これ、僕は書いている途中計算していく中で、「えっ、2年に1回グアム行けるの!?」ってことに気づきテンションが上がりました。
上記は、基本的なお金の使い道で貯める方法を書いています。
しかし、実際にはもっと使える道はあると思います。
通勤の定期、旅行の交通費や宿代、そこで飛行機を使うとさらに効率的にマイルが貯まります。

海外旅行なんて経済的に無理、と諦めていたあなた、マイルを貯めてみてはいかがですか?

【やってみた】無印のマニュアルに学ぶ、組織を強くする方法

今回は「仕組み」についての書籍を紹介します。
無印良品良品計画会長・松井忠三著の「無印良品は、仕組みが9割」
(出版:角川書店)を取り上げます。
「仕組み化」することで、「努力を成果に直結させる」ことを説いています。
松井氏は赤字38億円だった良品計画を経常利益186億円までV字回復させた
要因は「仕組み化」だったと語ります。
「仕組み化」「マニュアル化」と聞くと、「型にはまった」「創造性を欠く」のようなイメージを持たれるかもしれません。
しかし、この本はむしろ「仕組み化」によって働き手がより「工夫」したり「創造性を発揮する」そんなきっかけになることを示してくれます。
今回は「仕組み化」によって「工夫」を増やして「成果」に直結させる、
すなわち、「生産性を向上させる」コツについて紹介します。

本書が示す「仕組み化」によるメリットは2つです。
①標準ができることにより、改善という考えが生まれること
②標準を見える化することにより、ノウハウが共有されること

「標準」があるからこそ、それを「改善」していくことができるし、それが「見える化」されているからこそ、新人からベテランまで誰でも「標準」を認識できるのです。

「標準」が重要なのは理解できますが、標準はどのように作ると良いのでしょうか。
無印良品には2000ページにもわたるマニュアル「MUJIGRAM」という標準があります。

出所:日経BPネット


無印良品では大きく3つのステップでこのマニュアルを作っています。
  • 「現場」からアイデアを出してもらう。
    マニュアルを使う人、すなわち現場の社員にアイデアを出してもらうことで、
    「実践的に意味のある手順」が出てきて実行するモチベーションが生まれます
  • 現場と本部の中間の立場の「エリアマネージャー」全体最適の観点でブラッシュアップする。
  • 最後に、「本部」が組織全体としての最適化を図る。

このステップを踏むことで、各々の視点×視野×視座が入ったバランスの良いマニュアルを作っています。
とは言っても、自分の日頃の業務をマニュアル化しようとすると手間で億劫になりがちです。なので、例えば、有休を取って誰かに代理対応を依頼する時、新しく他の人に業務を引継ぐ時、月や四半期の終わりに自分の業務を振り返る時等のタイミングがよいかと思います。

実際にマニュアル化をやってみた

僕も自分の業務でこれを応用してみました。
新しく中途の方が入られたので、このタイミングで始めの基礎業務を棚卸ししてみました。Q&Aの表を作り、新しく始める業務について疑問を記入してもらいました。
疑問と答え、そしてその背景(理由)を載せた構成にしています。
 
運用としては、毎週のMTGで、チームメンバーから疑問の答えをもらうことにしました。それを、運用担当者がまとめ、チームのマネージャーが最終チェックを入れる形式になりました。
これは、「現場」だけで作らず、「エリアマネージャー」「本部」の目も入れることに似せています。
あるメンバーが作った標準を、他者の目線を通すことで効率化するチャンスが生む仕組みです。
 
今回作成したQ&A表は、今後、業務を引き継ぐことがあった際の業務初期段階で使えます。
さらに、チームメンバーは領域は違えど、同じ任務を背負って仕事をしており、共通する業務も多いので見える化は有用です。
ポイントは、疑問になりやすい点に対して対応策とその背景(理由)を記入しているところです。
背景(理由)があるので、より良い策かどうかの比較が可能になります。

まずはある程度の量の疑問が出て、チームで議論ができ、ナレッジの底上げができればと考えています。
以下のTweetはなるほどと思いました。

f:id:HighCor:20170224230331j:plain

今はチームで上手くいくように試行錯誤しています。
チーム全体の共通理解の中で組織的にPDCAを回すことは、個人で回すより困難ですが効果も大きいと感じています。
創造性を発揮させるような仕組みやマニュアルの作り方に関心がある人は読んでみてください。

無印用品のマニュアル化に関するおすすめ記事

MUJIGRAMについて詳しく書かれています。
是非読んでみて下さい。

www.nikkeibp.co.jp

 

解くべき課題から考える。「論点思考」を身につけよう。~仕事・ビジネスで成果をあげる方法~

昨日に続き、ボストン コンサルティング グループ(BCG) 内田和成氏著の「論点思考」を取り上げます。
仕事で活かせる点を要約しました。
前回の「仮説思考」の続編になります。

論点思考

論点思考

 

「論点思考」とは、問題解決の最上流である「解くべき課題は何か」を考えて設定する思考のことです。
問題解決力というと、すでにある問題をいかに解決するかばかりが注目されますが、最初の課題設定がうまいから鮮やかに解決できるのです。

具体的な成功事例として、ジュリアーニニューヨーク市長が市の犯罪発生率を60%削減し、殺人も70%削減した事例があります。
彼が凶悪犯罪を減らすためにまず論点に設定したのは、軽微な犯罪の徹底的な取り締まりでした。
具体的な打ち手の1つは、「割れ窓理論」の実践です。
これは割れ窓を放置するとそれが関心の低さを表すサインになり、犯罪を起こしやすい環境を作り出すという考えのことです。
これに則り、まず軽犯罪を取り締まることで、改善の正のスパイラルを生む一手を打ち出したのです。

では、このようにうまい論点の設定ができるようになるためには、どのように日々の仕事・ビジネスを行えばよいのでしょうか。

2点に要約してみました。

1.本当の課題は何かと常に考える姿勢

論点の設定という課題解決の上流工程は管理職になるまで関係ない、かというとそうではありません。
将来のためにも、日々仕事をしながら「本当の課題は何か」ととことん考える姿勢を通じて、経験を積み成長させる必要があるのです。

例えば、営業の進捗率を追い、成約率を上げるという業務が貴方の任務だったとします。
その場合、単に数値改善を行うだけでなく、最終的な生産に対して「大きく影響を与える項目はなんだろう?」
「それほど大きな労力をかけずして、影響を与えられそうな項目はなんだろう?」という課題意識を持ち、本当の課題を考え続けるのです。
考えた結果を反映してアクションすることで、論点設定力は高まり、実際の解決に近づいていくでしょう。

2.二つ上の立場に就いているつもりになる

「論点思考」を行う姿勢が大切なことはわかりましたが、実際の業務においてどう応用できるでしょうか。
本書では、本当の課題は何かを考える方法の具体的な一つとして、「二つ上のポジションに就いているつもりで仕事をする」
ということが挙げられていました。
一つ上のポジションだと、自分と関連付けたり、利害を考えてしまうので、二つ上を考えるとよいです。
一般社員であれば課長ではなく部長、課長であれば部長ではなく事業部長の立場でものを考えるのです。

例えば、「新規アポイントメント取得率」を目標値まで上げるという課題について考えてみます。
企画の一メンバーとして考えるといかに「新規アポイントメント取得率」を上げるかが論点になります。
しかし二つ上の部長の立場で考えると、成約までのプロセスの指標の一つであり、例えば「新規アポイント→第2次アポ推移率」、「第2次アポ→成約率」、「離脱率」等が他の指標になります。
「どの指標が全体の生産に影響を与えるのか?」
「コミュニケーションの窓口は担当者だけでなく、決議権のある上長ではないか?」などが論点となり得るのです。
「二つ上のポジションに就いているつもりで仕事」をして、その考えが活用されなかった場合、一見無駄に思えるかもしれませんが、その考え方は次の一手を打つ際に必ず役に立つことと思います。

課題を解く前に一度落ち着いて、その課題の背景や意図から本当の課題を考察すること。
基本的ではありますが、目の前の業務が増えてくるとつい忘れてしまいます。

これは「イシューからまずはじめる」ことと通じるところが多いです。

hy.hatenadiary.com
動きたい衝動をぐっとこらえて冷静にまず論点/イシューの設定を行うと、解決した際の全体の生産量が格段に大きくなります。
僕も2,3年目はとりあえず動いていたのですが、この発想を取り入れてからは成果は段々大きくなっている気がします。
動く前から、課題が解決されたときのイメージが頭に浮かんでいるので、意味のある行動と意味の無い行動の線引きがはっきりできて、動きやすくなっているんだと思います。
二つ上の立場に就いている視点で考えるのも、会社組織では結構有用です。どの観点での利害関係が生じているので、現状が生じているのかが考察できるからです。
逆に個人の観点での利害だけで動いている人を客観視することもできるようになるので、自分が仕事をしやすい環境を作ることも可能になります。

すべての仕事に簡単に適用できるとは思いませんが、「論点思考」は応用範囲が広い考え方だとは思います。
ジュリアーニ元市長みたいな仕事上の鮮やかな成果をあげるきっかけにもなるかもしれません。ご一読あれ。

「仮説思考」とは、今ある情報で予測して一旦答えを置く発想法。敏腕コンサル内田氏の著作本の簡単要約。

今回はボストン コンサルティング グループ(BCG) 内田和成氏著「仮説思考」という本を取り上げます。

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

 

 仮説思考とは、現時点の情報で最も答えに近いと思われる答えを仮に置く思考のことです。

これは、決まった答えがあるわけではない仕事の場面で有効な思考法です。
学校のテストの問題であれば、既に決まった答えがあるので、必要な情報を揃えれば、正解が導き出せます。
しかし、この発想で仕事に向かっても時間ばかりを使って成果が出ないことが多いです。
仕事で成果を出したい! ・・・でも現実が複雑過ぎて何をしていいのかわからない。
そんな方に「仮説思考」はおすすめの思考法です。
少しずつ、しかし確実に答えに近づいていくアプローチです。
そんな「仮説思考」を実際に使うときのポイントを2点要約しました。

①仮説思考は、一旦今ある情報だけで仮説を出す

僕は、仮説を立てようとするときにより多くの情報から立てようとします。

「これからあの数字を導出できないかな…」のように、手間をかけがちです。

これはいいことのように思っていましたが、時間がかかるという点でマイナスです。

仮説は早く外に出して多くの観点からの意見や質問をもらうことで進化させていったほうが、スピードも質も上がりやすいのです。

ひと手間もかけずに、現在ある情報だけで一旦仮説を出すクセをつけてみます。

いろんな人に仮説を提示すると、指摘をもらいすぎて心が痛むこともあると思います。

しかし、その気持ちよりも、仮説が進化したという実質に重きを置くマインドが重要なのだと思います。

②仮説思考では、検証は「最小限」の情報で、「必ず」行う

仮説検証もつい精緻にやりたい欲求が湧いてきますが、

本当にその必要があるのかと問うとNOだと思います。

「クイック&ダーティー」、つまりデータとして粗くても素早く行うことを重視する精神が必要です。

仮説→検証を高速回転させることが大切なのです。データ抽出の時のことを考え、ここで欲しいアウトプットは何なのか、一回止まって考えるのです。 

また、最小限の情報で検証することと、検証を軽視することは全く違います。

仮説で判断すると業務がぐっと減るので、つい仮説の真偽を確かめずに業務を進めてしまうことがあります。
しかしそれでは現実とかけ離れてしまう恐れがあります。

必ず検証を忘れずに行うことで、仮説が現実にそうなのかどうかを確認し、仮説を進化させていく必要があるのです。
検証をおろそかにすると、それまでに使った時間が無駄になります。
必ず検証して、仮説が真だったのか偽だったのか確認しましょう。

以上、2点、仮説構築も仮説検証も「最小限の情報」で素早く行うことを推奨しています。2倍時間をかけたからと言って、2倍仮説の精度が高まるわけではありません。
今あるものでなるべく予想していくのです。
そしてその精度を高めることで成功率を高めるのです。

自分の業務においても情報は少ないが決断しないといけないことは多々あります。
そんなときにこの「仮説思考」の発想があるとスピーディに決断でき、その精度も回を追うごとに上がっている感覚があります。

ロジカルシンキングから一歩実践的な方法論が載っているので、本文も是非読んでみてください。
あなたも「仮説思考」でスピーディに精度をあげて成果を出せる人材になってみませんか。

内田氏の次作の「論点思考」についても書いているのでよければ。

hy.hatenadiary.com